●岬光彰によるオーデルバックラー&ヴィネットのクレバーモデリング!
オーデルバックラーの原型を担当した、岬光彰です。 今回はwebのキット紹介コラム用に、完成見本を使ってサクッと何か作って!との担当さんからの依頼で
「簡易ヴィネット」
的なものを作ってみました。
市野氏が原型製作を担当した
「スコープドッグ ターボカスタム[サンサ戦]キリコ機(スペシャル版)」
に専用のベースが付いていて、ちょうどオーデルバックラーにもベースを作りたいなぁ…と思っていたので、ガレージキットの楽しみ方の一つの提案という事で製作しました。 ただ、
「原型製作の合間の3日間で」
というのが条件だったので、宗教結社「マーティアル」の宗教施設内をイメージした、石畳の床と、石柱のみのシンプルな構成で「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端」の最終話「触れ得ざる者」から、キリコの乗るバーグラリードッグとの戦闘が始まった直後のシーンをイメージしたヴィネットとしました。
ベース製作
ベースはスチレンボードの箱組みで、シリコン型を作る際の型枠として使ったものを再利用しています。 21cm×21cmの正方形で、左側の前方に階段を3段作り、立体感を出してみました。
柱は100円ショップの「表彰状入れ」の筒を芯にして、レジン板を柔らかいうちに巻き付けて作っています。 上下の箱状の部分はプラ板の箱組です。柱の表面にはリューターで、それらしく弾痕を彫ってみました。
石畳はプラ板で8種類作って、片面型で複製して面積を埋めるのに必要な枚数を揃えています。 階段はプラ板で成作しました。
構図
ジオラマ的なものを作るのは久しぶりだったので、ハウトゥ本を参考に構図を検討…。
構図に「三角形」を取り入れると上手くまとまる!
との事なので、柱とオーデルバックラーの腕からライフル、そして地面を線でつないで右隅が直角の三角形の構図にしました。
塗装
全体にサーフェイサーを吹いて下地を作り、さらにやや遠目からサフを吹いて粗い粒子を定着させて粗面を作り、薄く溶いたタミヤアクリルで石畳に色味を乗せています。 柱は薄く溶いたタミヤアクリルの白を全体に軽く吹いて、やや明るい色味のグレーに仕上げました。階段は立体感を強調するために、やや強めに面の谷の部分にダークグリーンでスミ入れ、角にドライブラシで明るいグレーを乗せています。
地面のこすれ
数十メートルの巨大ロボットと異なり、サイズの小さいATの場合、機体の重さで石の床が沈むような演出は向いていないので戦闘によって飛び散った瓦礫の破片と、グランディングホイールによる方向転換の際に付いた地面のこすれ傷を戦闘シーンの演出として施しました。 瓦礫のガラは着色した石膏を細かく砕いて、つや消し剤を入れた、水溶き木工ボンドで固定しています。
ウェザリング
今回使ったのは商品のパッケージ等に使用する完成見本なので、工作によるダメージ表現は行わず塗装で汚れ、色ハゲ等を加えています。また、ベースとATがなじむように、足首周りからスネを中心に、エナメル塗料のライトグレーを軽く吹きつけて砂埃を被った感じにしました。
という事で、オーデルバックラー&ヴィネット作例いかがでしたか?お手軽に展示風景を加えるだけでも、主役(オーデルバックラー)を更に引き立てる事が出来ると感じていただけると幸いです。
オーデルバックラー
本体価格:¥33,000(税別)■2015年12月発売
■レジンキャスト製組立キット
■1/24スケール(全高:約18.5cm)
■原型製作:岬光彰
■原型協力:紅緒
●1/100スケール ウォーカマシン ブラッカリィ 2015年9月25日全貌公開!
●NEXTアイテム INFORMATION!
NEXTアイテム レジンキット1/24ATシリーズ
●1/24ラビドリードッグ・メルキアカラーVer.
ハタ氏による頭部追加パーツ原型完成!
※画像は開発途中のもので、実際の製品と異なる場合があります。
●1/24パープルベアー 製品化決定!
※原型製作は市野 裕己氏が担当。詳細は近日発表予定。
[ウェーブ・プレミアムモデルNEWS! ]次回は10月16日(毎月第3金曜日)更新予定です。ご期待ください。
←
vol3
アーカイブ
vol1
→
©サンライズ ©創通・サンライズ
文章・画像の無断使用・無断転載を禁じます。 ©WAVE CORPORATION