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誰でもできる♪ 原型師直伝1/48 ザカール攻略ガイド!! 第1回

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EEEシリーズ最新作『1/48ザカール』。今回もウェーブは人気・実力ともに屈指のモデラーである柳生圭太氏とタッグを組み、一年以上の歳月を経て、遂に決定版と呼ぶに相応しいザカールのモデルキットを誕生させました。
EEE『ガリアン』の時と同様、そのようなキットが簡単に紹介できるはずがなく、またその内容を少しでも多くの方に知っていただきたいと考え、原型を手掛けた柳生圭太氏自らによるガイド記事を用意しました。
今回もキットの成型色をいかし、大掛かりな作業をしなくても充分に見ごたえのある完成品を作ることができ、更にこのキットの凄さを味わい楽しみながら完成できるよう解説していきます。ぜひ参考にしてください。

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柳生圭太
1972年生まれ。千葉県出身。
専業原型師。
模型誌ライターを経て2005年、ファイブスター物語のモーターヘッド原型師としてウェーブでの活躍がスタート。現在は装甲騎兵ボトムズやビーチクイーンズ限定版付属の特典マスコットキャラクター等を担当。ハードなメカ原型から、いわゆるプニ系の造形まで得意とする。また原型だけでなく完成見本やデカールデザインまでこなすオールラウンダー。今まで手掛けた作品は他社を含め数百に及ぶ。
今回発表のザカールは造形・ギミック・パーツ構成など代表作と呼べる一品となっている。


はじめに
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はじめまして、EEEザカールの原型を担当した柳生圭太です。完成までしっかり解説していきますので、最終回までお付き合いください。
さて、今回発表となりましたザカール、前のバイファムガリアンと同じくカラーレジンでの成型となっております。写真のように金・白(パールホワイト)・オリーブ・クリアーレッド・ダークブラウンの5色で構成。無塗装で組み上げても劇中のイメージの再現ができますし、仮組みの際のイメージ確認や、塗装派の方の場合、マスキングの手間を省く事もできます。
今回、肩のマーキングやカメラアイ、コクピットのコンソールがデカールとして付属しています。

パーツ状態で見ると一見、多色成型のプラモデルのようですが、レジンキットなりの作る際のコツ等はこれまでのレジンキットと同じなので、まずはその辺りを初めに解説していきたいと思っています。 また前回の岬氏によるガリアン攻略ガイドもあわせてご覧ください。

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色違いのパーツが組み合わさる部分にゲートが入る個所は ほぼ“アンダーゲート”での型の設計が行われています。ゲート処理の削り込みやヤスリがけでの、パーツの輪郭の変化を少なくできるので、丁寧に処理すれば問題なくパーツ同士の組み合わせができます。


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また関節パーツ及び金色の主要パーツは“ゲートレス”で成型されておりニッパーによる加工は必要ありません。


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細かいパーツや見えなくなる部分にはゲートが存在するのでニッパーで短くカットして、デザインナイフでゲートの部分のみを慎重に切り離します。 その後600〜1000番位のヤスリで処理すると組み立てやすくなります。


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ゲートレスといってもパーティングラインは存在するので目立つ部分は処理する必要があります。

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パーティングラインを丁寧にデザインナイフで削っていきます。
よく切れる新品の刃を必ず使用して、一度に削る量をできるだけ少なく、薄い削りカスを刃先で作るようなイメージで処理を行います。
また、右画像のようにパーティングラインの範囲のみカンナがけの要領で削る方法もあります。

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削り終わったら600〜1000番程度でヤスリがけをします。小さく切って端の部分でナイフで処理した範囲のみ仕上げていきましょう。

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処理したパーツ。このままでも目立たないといえば目立ちませんが…、

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今回、ガイアノーツ製のEEEザカール専用ゴールドが同梱されている(注)のでその塗料を使ってリタッチしましょう。筆でもエアブラシでも構いません。

(注)金色成型品組立でネックとなるゲート処理やパーティングライン処理でのリタッチ用に、本製品ではガイアノーツ社に専用ゴールドカラーを特注、しかも同梱! 一キットのために専用カラーを開発&同梱することはウェーブキット史上初です!!(ウェーブ開発部)

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リタッチしたパーツ。ほとんどパーティングラインが判りません!

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当キットでは従来モデルガンのレジン複製や一部工業製品の試作品用に使用されていた、高強度&低収縮タイプのレジンを関節パーツに使用しており、従来多用されていたポリパーツを一切使用していません。 関節の原型状態の回転軸の“渋み”をほぼ同レベルで複製パーツで再現する事ができて(あくまでも“低”収縮なので100%ではありませんが…)硬質のABS樹脂に近い強度があるため、軸が根元で折れるなどのトラブルも防ぐことができるようです。
2液性のレジンなのでABS樹脂の欠点である耐溶剤性に低さもなく、スミ入れやウォッシングなども可能です。

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通常のレジンの苦手とする砲身の円柱パーツも低収縮硬質レジンにて成形されています。
従来のキットだと、ホワイトメタルや真鍮の挽き物が主流でしたが、低収縮レジンを使用する事で「カラー化」と「軽量化」を実現しています。

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低収縮硬質レジンで成型されている、ひざの関節のパーツを組み合わせてみました。
成型の際の個体差で、少し渋みが足りない部分もあるので、「黒い瞬間接着剤」を軸を差し込む穴の内側に塗布します。 関節パーツは仮組みして渋みをチェックしましょう。硬すぎるくらいで丁度良いです。

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今回WAVEの黒い瞬間接着剤を使用しましたが、綿棒に付けた際に、即硬化してしまわないタイプの、比較的効果の遅い瞬間接着剤であれば他の物でもOKです。

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綿棒に瞬着を適量付けて「クルクルッ」と綿棒を回しながら、塗膜が出来るだけ均一になるように軸受けの内側の面に塗ります。

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瞬着による調整で「キュッ、キュッ」っと言う感じのキツめの調整ができました。

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逆に軸が穴に入りづらい場合は、軸の先端を軽く斜めに削っておくと挿入しやすくなります。続けて中央の穴に棒を通して回しながら奥まで挿入します。

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軸がきつかったりボールジョイントが硬すぎたりする場合はヤスリで少しずつ削っていきます(必須の作業というわけではありません、念のため)。次回より、いよいよ本格的に組み立てスタートします。お楽しみに!

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■EEEシリーズ 1/48 ザカール 製品紹介&注文ページはこちらから!
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