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誰でもできる♪ 原型師直伝ガリアン攻略ガイド!! 第4回

EEEシリーズ『ガリアン』。
スタイリング検証の為だけにクレイモデルを製作し、徹底的に練られたエクステリア。大きな可動範囲による楽しさと見栄えのするポージングを実現したアクション・ギミック。原型師の熱意とオーラすら伝わってくるキット構成と作る楽しさを存分に味わえるパーツ群。

ウェーブは岬光彰という希代の造型家とタッグを組み、一年以上の歳月を経て、2013年、遂に究極の機甲兵ガリアンのモデルキットを誕生させました。

  …とそんなキットが簡単・簡潔に紹介できる訳もなく、またせっかく生み出された究極クオリティのガリアンのキットの魅力をぜひ多くの方に知っていただきたい…。そこで、まずは原型を手がけた岬光彰氏自らによって、「誰でもできる」、そして「ワクワク楽しむ」ためのガイドを用意いたしました。
ここでは、キットの成型色をいかし、大掛かりな作業をしなくても充分に見ごたえのあるガリアンを作ることができ、更にこのキットの凄さを味わい楽しみながら完成できるよう解説していきます。 本キットに限らず、レジンキット製作のためのスペシャルテクニックも随所に盛り込まれていますので、ぜひ参考にしてください。


4回目となる今回はスネから太もも、腰アーマー類を解説していきます。 低収縮硬質レジンの関節やパーツ内のポリキャップの組み込みが多い部分なので、 その辺りを中心に紹介しつつ、この記事の残り回数も少ないので、 一気にどんどん組み上げていこうと思います。

このまま下へスクロールするか、左側のリンクから、気になる項目をクリックしてください。

それでは、ご覧ください!

1:パーツ構成
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1-1:ガリアン脚ブロック
脚ブロックは設定画のシルエットを意識しつつ、立体としての全体のボリューム感を意識して作りました。 特徴的な太ももの折れ曲がる変形ですが、このサイズですと上体を折れ曲がり部分の軸で支えるのが困難なため、差し替えにて再現しています。(自走改と含めて計3種+飛装改の太もも上部+バーニアパーツの各変形パターン合計4種類の差し替えとなっています。)
各形態の差し替えパーツ類は次回以降に紹介します。

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1-2:脚部外装パーツ
脚部ブロックの外装パーツの主要部分です。スネは前後左右の4分割で合わせ目処理などは不要な構成。太ももは前後分割パーツに上部カバーをかぶせる構造。スネ後ろ側の装甲、太もも上部の白い部分がカラーレジンで、それぞれ濃いグレーと白の成型色で用意されています。

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1-3:脚部関節パーツ(片足分)
低収縮硬質レジンによる成型の可動部のパーツです。

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1-4:その他細かなパーツ類
ヒザ関節部分など細かなパーツ類です。
太もも裏のバーニアが露出する部分は、本キット特有の、人型の際はシャッターが閉まるという解釈でアレンジを加えています。

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1-5:ちなみに重装改では…
重装改、自走改の変形に際しては、スネパーツは専用のパーツに組み替える仕様。内側にポリパーツを組み込むので、組んだ後の変更も簡単に行えます。
製作当初はこちらのパーツに、フタをしてノーマル版とする予定だったのですが、重装改への補修・改造以前に、スネに操縦席のパネルラインがあるのはおかしいよね…という事で別パーツでの再現としました。

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2:スネの内部フレームの組み立て

片足を例にパーツを組み上げていきます。

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2-1:スネフレームの組み立て
スネフレームの下側から組みたてます。左右が低収縮硬質レジンのパーツで、中央が5mm軸のポリキャップです。

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2-2:はみ出した部分をカット
3つのパーツを組み合わせてはみ出した部分をカットします。完成後はほとんど見えなくなる部分なのでニッパーでカットしても大丈夫です。

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2-3:足首との接続確認
写真のような状態で足首の関節部分と接続されます。ポリパーツはメカパーツで完成後はほとんど見えなくなります

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2-4:スネフレーム本体の組み立て
下側のパーツと同じように低収縮硬質レジンのパーツと5mmポリパーツを組みたてます。

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2-5:ポリパーツをはめて組みたてる
ややきつめなので、回転させながらゆっくり差し込みます。後ろ側に4mm穴のポリキャップをはめて、先に組んだ足首側のパーツを挟み込んで組みたてます。

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2-6:はみ出し部分をカット
上部のポリパーツのはみ出し部分をカットします。ここも完成後は見えなくなる部分なので、ラフなカットでも大丈夫です。

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2-7:組みあがったスネのフレームパーツ
組みあがるとこのような状態になります。

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2-8:フレームパーツの接着
パーツの重みのあるレジンキットの場合、ポリパーツへの負担は通常のプラモデルよりもどうしても重くなり、場合によってはポリパーツの交換が必要となります。よってポリパーツを組み込む関節パーツの接着は、全面ガッチリ接着ではなく、図の赤い印の部分のように一部にやや多めの「瞬間接着剤の点付け」で行います。

images そうすると、ポリパーツの交換が必要な場合に、左の写真のように デザインナイフの刃を挿入してパキっと接着した部分を剥すことができて便利です。
このキットのスネのフレームパーツの場合は、可動時などに左右に引っ張る力は加わらないので瞬間接着剤の点付けでも強度的な問題はありません
3:スネ外装の組み立て

フレームに外装パーツを組みつけていきます。

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3-1:スネ内側に内蔵するポリパーツ
左右のスネの装甲パーツの内側に5mm穴のポリパーツを組み込みます。治具を使って軸棒を1.5mmの長さにカットしておきます。手前のパーツはポリパーツを固定する蓋パーツです。

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3-2:ポリパーツの固定
スネパーツの内側に軸をカットした5mm穴のポリパーツをはめ込んで、蓋パーツを瞬間接着剤で固定します。

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3-3:スネ前面パーツの組み立て1
スネ前面の内側の「ツナギパーツ」に5mm穴のポリキャップを組み込みます。

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3-4:スネ前面パーツの組み立て2
前面装甲の上部にヒザアーマー固定用のポリキャップをはめ込みます。

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3-5:瞬間接着剤で固定
ハメ込んだポリキャップの軸の部分に瞬間接着剤を盛り付けてポリキャップを固定します。

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3-6:スネ後ろ側の装甲の取り付け
スネフレームに挟み込んだ4mmポリキャップにスネ後ろ側の装甲をはめ込みます。

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3-7:フレームにパーツを組みつけていく1
スネフレームに「3-3」のツナギパーツをはめます。

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3-8:フレームにパーツを組みつけていく2
左右の装甲をセットします。

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3-9:フレームにパーツを組みつけていく3
前面装甲をはめました。だいぶ形になってきました。

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3-10:フレームにパーツを組みつけていく4
赤いパーツでもパテ(瞬間接着剤)埋め処理のテストをしてみます。
赤いパーツもしっかりと湯逃げに処理がされて、気泡は入っていなかったので、スネパーツの組み立て後に見えなくなる部分に2.5mmの穴を開けて、気泡の代わりとします。

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3-11:フレームにパーツを組みつけていく5
足首アーマーを組みたてます。裏側からヒンジのパーツをはめます。

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3-12:フレームにパーツを組みつけていく6
足首アーマーのヒンジのパーツをスネの前面装甲の凹部分に接着します。ダボの部分に瞬間接着剤を塗って調整すると、スナップフィット的に接着なしではめ込めるようにすることも可能です。

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3-13:フレームにパーツを組みつけていく7
裏側のメカパーツを接着したヒザアーマーを、スネの前面パーツの上部にセットします。

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3-14:スネの基本部分の完成
組みたてたスネパーツを足首パーツにセットします。

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3-15:ヒザ関節部のプリン状パーツの組み立て
スネ上部に付くプリン状パーツを写真のように組みたてます。グレーのパーツのパーティングラインは赤いパーツの内側になって隠れるので、処理せずにそのままハメ込んでOKです

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3-16:接着
スネの両側面のパーツの内側に接着剤を少量塗布してから、差し込んで固定します。

4:ヒザ関節の組み立て
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4-1:パーツ構成
ヒザ関節は写真のようなシンプルなパーツ構成です。低収縮硬質レジンで成形されています。

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4-2:ヒザ関節の組み立て
回転軸に接着剤が流れ込まないように、軸位置以外の部分に瞬間接着剤(粘度の高い物の方が良いです)を塗って、しっかりと接着、固定します。

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4-3:スネパーツにセット
スネパーツにセットしました。ヒザアーマーの裏のディテールパーツは、見栄え優先で少し大きめに作ってあるので、可動範囲を優先する場合は、下部を少しカットして隙間を作ると5度ほど可動域が広がります。この辺はお好みでどうぞ。

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4-4:ディテールパーツ
膝を曲げた際にチラッと見えるアクチュエーター風のディテールパーツです。飛装型の際に[鳥脚]の逆関節にする場合は取り外して使用するので、接続部分の凹と凸をすり合わせてスナップフィット状態になるように調整します。

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4-5:レジンの収縮
レジンキットで使われる通常の2液性硬質ポリウレタン(キャスト)の場合、素材の特性として、どうしても原型に対して2~4%程度の収縮が発生してしまいます。
収縮は図のように各面に対して内側の方向に発生するので、穴は収縮分、広がり、出っ張った部分や軸棒などは収縮分、細くなります。

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4-6:ダボの調整
レジンの収縮の結果として、低収縮硬質タイプではない通常のレジンの凸と凹の接続は、どうしても“合い”が緩くなっています。ヒザ関節のディテールパーツ等、一部の取り外しが必要なパーツで合いが緩い場合は、 図の赤線の部分のように面の接する部分に瞬間接着剤を塗ってパーツを少し太らせて、接続の合いの微調整をすると良いでしょう。
レジン自体に柔らかさがあるので、やや多めに盛り付けてちょっときつめにしておくと、スナップフィット状態に調整できます。きつすぎる場合はヤスリで削って調整します。

5:太ももの組み立て
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5-1:太もものパーツ
赤・白・グレーの通常のレジンパーツと、濃いグレーの低収縮硬質レジンの関節パーツ、 5mm穴のポリパーツ、プラサポのボールジョイントを使用します。

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5-2:太ももの構造1
太ももパーツは写真のように前後面を組み合わせて…

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5-3:太ももの構造2
…上部カバーをはめる構造です。

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側面の楕円の出っ張りは前面のパーツ側に付いていて、分割ラインは出っ張りの後ろ側に入ります。

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5-4:股関節パーツ
股関節パーツは低収縮硬質レジンの3パーツ構造です。 写真のように5mm穴・5mm軸のポリキャップ型のパーツを挟み込んで組み合わせます。

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5-5:太ももにポリパーツ&関節パーツをセット
太もものパーツの内側に軸をカットしたポリキャップと「5-4」で組みたてた股関節パーツをセットして、前後面を接着します。

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5-6:上部パーツを接着
上部のカバーパーツを接着します。股関節の軸棒の入る穴は、お好みで削って可動範囲を広くすることもできます。

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5-7:太もも後部シャッター
太もも後部は人型時にはシャッターが閉まってバーニア部を保護するようなデザインにアレンジを行っています。

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5-8:上部パーツを接着
白いパーツも接着します。

6:脚部の組み立て
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6-1:サイドスカート基部1
プラサポのボールジョイント5mm「BJ-05」にリング状のレジンパーツをはめます。

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6-2:サイドスカート基部2
軸棒を短くカットして、太ももパーツの外側の穴に接着します。

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6-3:脚部の組み立て
各部位を接続して脚部の完成です。

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6-4:関節強度
レジンキットなので自重はかなりありますが、低収縮硬質レジンと、太軸のポリパーツの件用によって、腰部を持って脚を上げた状態でもポーズを維持する事が可能です。

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6-5:両足
両足を組んで腰部にセットしてみました。

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6-6:サイドスカートの組み立て
カラーレジンの白と赤のパーツを組みたてます。白いパーツの先端を入れてから、回転させるようなイメージで根本側をはめます。

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6-7:低収縮硬質レジンパーツの接着
サイドスカート本体と羽の基部に低収縮硬質レジンのリング(大小)を接着します。

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6-8:組み立て
サイドスカート本体に羽をセットして完成です。

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6-9:翼の展開
リング状の低収縮硬質レジン同士の回転関節で、シャキーンとしっかり羽が起き上がります。

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6-10:太ももにセット
サイドスカートをセットしました。

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6-11:リアスカートの組み立て1
リアスカートは3色のカラーレジンの3パーツ構成です。

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6-12:リアスカートの組み立て2
白いパーツに黄色のラインのパーツを接着してから上部の赤いパーツを接着します。仮組みの場合は両面テープを使うと便利です。

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6-13:腰部に装着
腰の後ろ側のポリキャップに軸を差し込みます。

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6-14:作ったパーツを組み合わせてみました
連載4回目でやっと形が見えてきました。次回は頭部、肩、バックパック、武器類を紹介していく予定です。

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